全国的に地方における公共交通の利用は、減少しています。
そんな中、沖縄県の公共交通の利用状況は、どうなっているのか?
なお、沖縄県内の公共交通は、那覇空港から浦添市前田(てだこ浦西駅)間の約17kmの都市モノレールとバス交通となります。
それに対し、自動車保有台数は?
観光客数と公共交通の関係は?
この記事では、「沖縄総合事務局の運輸要覧」に基づいて、沖縄県内の公共交通の利用状況、それに対する自動車保有台数等の推移について、データの入手方法と合わせて知ることができます。
データの入手方法
手順1)「沖縄総合事務局 運輸要覧」にアクセス(※沖縄総合事務局は国の機関になります。)
手順2)下図の「運輸要覧 PDF」にて、バスの輸送人員及び自動車保有台数に関するデータを入手することができます。
ただし、運輸要覧の整理は、5年分のデータしか記載されていません。それ以上のデータが必要な場合は、古い要覧を追っていく必要があります。その際は、目次のページも異なってきます。
手順3)モノレールの輸送人員は、「沖縄都市モノレール 乗客数」にアクセス
手順4)下図の「乗客数の推移 PDF」にて、輸送人員に関するデータを入手することができます。
沖縄県の公共交通の利用状況と自動車保有台数の推移
(年度) | |||||||||
H15 | H16 | H17 | H18 | H19 | H20 | H21 | H22 | H23 | |
モノレール輸送人員(千人) | 7,498 | 11,634 | 13,118 | 13,648 | 13,765 | 13,704 | 12,874 | 12,976 | 13,392 |
バス輸送人員(千人) | 34,354 | 27,656 | 29,737 | 29,401 | 29,618 | 29,581 | 27,670 | 26,523 | 26,206 |
自動車保有台数(台) | 891,591 | 917,598 | 942,182 | 947,370 | 951,130 | 959,318 | 975,536 | 990,052 | 1,005,451 |
H24 | H25 | H26 | H27 | H28 | H29 | H30 | R1 | R2 | R3 |
14,230 | 14,903 | 15,056 | 16,157 | 17,324 | 18,146 | 19,057 | 19,757 | 10,936 | 11,776 |
24,718 | 27,040 | 27,180 | 25,453 | 27,091 | 26,748 | 26,440 | 26,979 | 18,283 | 18,862 |
1,026,431 | 1,048,713 | 1,070,118 | 1,088,509 | 1,108,393 | 1,127,623 | 1,145,535 | 1,161,515 | 1,168,544 | 1,177,006 |
□ 沖縄県内の公共交通の利用状況を見ると、コロナ禍以前においてもバスの輸送人員は徐々に減少傾向にあり、都市モノレールは平成21年、22年に鈍化傾向にありましたがそれ以降は順調に推移しています。
次に、バスとモノレールの輸送人員を積み上げると、下のグラフとなります。
□ バスとモノレールの輸送人員を積み上げると、コロナ禍以前においては、モノレールの輸送人員の増加から公共交通の利用増が多少ながら伺えますが、自動車保有台数の推移ほど伸びは感じられません。
公共交通の輸送人員と観光客数との関係は?
H15 | H16 | H17 | H18 | H19 | H20 | H21 | H22 | H23 | |
観光客数(千人/年) | 5,129.7 | 5,171.6 | 5,571.5 | 5,705.1 | 5,892.3 | 5,934.3 | 5,690 | 5,705.3 | 5,528 |
H24 | H25 | H26 | H27 | H28 | H29 | H30 | R1 | R2 | R3 |
5,924.7 | 6,580.3 | 7,169.9 | 7,936.3 | 8,769.2 | 9,579.9 | 10,004.3 | 9,469.2 | 2,583.6 | 3,274.3 |
□ 上のグラフを見ると、都市モノレールの輸送人員は、観光客数の推移にほぼ比例していることがわかります。
□ 一方、バスの輸送人員は、観光客の増に対しても減少傾向に有り、今後のバス交通の維持にあたっては、県民のみならず、観光客にも利用しやすい公共交通としていくことが必要となっています。
なお、沖縄県の観光客数のデータについては、「沖縄県の観光要覧」を参照ください。