沖縄に移住したい、沖縄の空き家状況は、全国と比較してどうなっているのか。気になりませんか。
ここでは、全国及び都道府県における沖縄県の状況、そして沖縄県の那覇市をはじめとする人口1.5万人以上の市町村に関する〝空き家〟事情について、総務省統計局の「住宅・土地統計調査」により、初心者でもわかりやすく現状分析をしていきます。
「住宅・土地統計調査」とは? 又データ入手方法などついては、下記の関連記事を参照ください。
1.全国・沖縄県そして市町村の〝住宅戸数〟と〝空き家数〟などの調べ方
1)データの入手方法
手順1)先の関連記事より、総務省統計局における平成30年「住宅・土地統計調査」の調査結果に基づく上記の表にたどりつく。
手順2)市町村データも活用するため、上記に従って「エクセルデータ」をダウンロードする。
2)データの見方
・全国だけ抜き出して左から順に見ていきます。
・平成30年における全国の住宅総数は62,407,400戸であり、その内「居住世帯あり」は53,616,300戸、「居住世帯なし(概ね空き家)」は8,791,100戸と、居住世帯無しの割合は全体の14.09%となっています。
※「用語の解説」は、総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査用語の解説」をご覧ください。
・次に、全国の「居住世帯あり」53,616,300戸は、「同居世帯なし(1世帯のみ)」は53,330,100戸、「同居世帯あり(2世帯以上で居住)」286,200戸と、2世帯居住以上で住む世帯は「居住世帯あり」の0.53%程度にとどまっています。
・全国の「居住世帯なし(概ね空き家)」8,791,100戸について見ると、「一時現在者のみ(一時的な利用のみ)」216,700戸、「空き家」8,488,600戸、「建築中」85,800戸に分かれ、全国の住宅総数62,407,400戸に占める「空き家」の割合は13.60%となっています。
・さらに、全国の「空き家」8,488,600戸における「2次的住宅(別荘など)」381,000戸、「賃貸用住宅」4,327,200戸、「売却用住宅」293,200戸、「その他住宅」3,487,200戸となっており、利用予定のない完全なる空き家=「その他住宅」割合は住宅総数62,407,400戸の5.59%となっています。
注意)「利用予定のない完全なる空き家」:この言い回しは、私なりの整理です。
2.都道府県における空き家事情
1)都道府県のみのデータにする方法
手順1)上記に従って、左端「地域識別コード」のフィルターを〝a〟のみを選択して、都道府県のみのデータにします。
手順2)都道府県のみのデータシートを、〝全体コピー〟して「新シート」に〝文字ペースト〟して活用します。
ここでは、全国の空き家事情を見るため、縦列の「0_総数」と「22_空き家」、空き家の内「224_その他の住宅」のみを活用してデータを整理します。
2)都道府県 空き家事情の整理について
・まず、賃貸や分譲など利用予定のある住宅も含めた〝一般的な空き家〟と、〝利用予定のない空き家〟に分けて、空き家率を見ていきます。
注意)ここでの言葉の言い回しは、私なりの整理です。
3)〝一般的な空き家〟事情 都道府県 ワーストランキング
・一般的な空き家戸数から見た空き家率ワーストは、上記の通り、1位山梨県、2位和歌山県、この上位2県は20%強もの空き家率となっています。3位に長野県、4位に徳島県、5位高知県の順位となっています。
・沖縄県の順位は46位と、埼玉県に次いで全国2番目に少ない空き家率になっています。
・なお、〝一般的な空き家率〟が高い山梨県や長野県などは、他県(全国4.49%)に比較して、「二次的住宅(別荘など)」の空き家の割合が高くなっています。
4)〝利用予定のない空き家〟事情 都道府県 ワーストランキング
・次に、〝利用予定のない空き家〟事情について見ると、1位高知県、2位鹿児島県、3位和歌山県、4位島根県、5位徳島県の順位となっており、6位愛媛県まで、住宅総数の1割以上が「利用予定のない完全なる空き家」となっています。
・では、沖縄県は、どうなっているか? 〝利用予定のない空き家〟割合は4.11%全国43位と、東京都、神奈川県、埼玉県、愛知県に続く低さとなっています。
・なお、沖縄県は離島県であり、〝利用予定のない空き家〟は、離島に多く散在しており、沖縄本島のみを見ると更に低い割合が想像できます。
3.沖縄県の主要市町村(1.5万人以上)における空き家事情
1)沖縄県の主要市町村のみのデータにする方法
手順1)上記に従って、左端「地域識別コード」のフィルターを〝2と3〟のみを選択して、市町村のみのデータにします。なお、政令指定都市は〝1〟となっています。
手順2)次に、表内の任意のマスをクリックして、「CTRL」+「⇓」で表の最下にたどりつくと、沖縄県の主要市町村のデータがあります。
手順3)沖縄県の主要市町村のみのデータを、上段の見出しと市町村に分けて〝コピー〟して「新シート」に〝文字ペースト〟して活用します。
2)〝一般的な空き家〟事情 沖縄県の主要市町村 ワーストランキング
・沖縄県の主要な市町村における一般的な空き家戸数から見た空き家率ワーストは、上記の通りであり、1位名護市、2位南城市、3位北谷町、4位宮古島市、5位糸満市の順位となっており、7位の石垣市まで10%以上の空き家率となっています。
3)〝利用予定のない空き家〟事情 沖縄県の主要市町村 ワーストランキング
・次に、〝利用予定のない空き家〟事情について見ると、1位南城市、2位宮古島市、3位名護市、4位糸満市、5位八重瀬町の順と、この上位5市町は県平均を上回っていますが、他の市町村は下回っています。
・特に、豊見城市の1.15%を筆頭に、北中城村、与那原町、浦添市、宜野湾市、西原町、那覇市、沖縄市は3%未満の値となっています。
・その他、詳細のデータを知りたい方は、下記をダウンロードしてご参照下さい。