沖縄県の人口は、2022年より少子高齢化の進展によって減少基調に入りました。ただし、その中でも人気のある市町村は、人口が増加しています。
この記事では、「2024年10月1日現在、2020(令和6)年からの4年間で、どこの市町村の人口が増えているのか?」をランキング形式でご紹介していきます。
年々、沖縄県内で住みやすさや地域の魅力が話題になる市町村が増えています。実際、どんな地域が今注目されているのか?ぜひ、気になるエリアがランクインしているかチェックしてみてください。
1.【人口増加数で見ると?】
1位:南城市
(令和2年:44,043人⇒令和6年:46,061人 増加数:2,018人/4年間 増加率:約4.58%/4年間)
- 南部東道路の開通など、交通アクセスの向上が進み、那覇市への通勤・通学が便利になったことで、居住地としての魅力が高まっています。
- 美しい海浜をはじめ豊かな自然環境、世界遺産の斎場御嶽など貴重な歴史・文化遺産が多数存在し落ち着いた生活環境が、自然に癒されて過ごしたい移住者にとって魅力的な地域となっています。
- 令和6年8月24日、米国系会員制大型スーパー「コストコ沖縄南城倉庫店」がオープンし賑わっていますが。
- 保育所の整備や子育て支援施策の充実により、子育て世代の定住が進んでいます。
2位:うるま市
(令和2年:125,303人⇒令和6年:127,032人 増加数:1,729人/4年間 増加率:約1.38%/4年間)
- 那覇市からは1時間強と離れているものの、必要な商業施設や病院、金融機関、公共施設は充実しており、快適な都市生活を送れるとともに、那覇市や沖縄市から離れて穏やかな生活を送ることができます。
- 海や小高い丘に囲まれ、ビーチや離島も近く、リゾート感を味わいながら暮らせるのが魅力です。
- 家賃や分譲住宅などの住宅費などが安く、経済的にゆとりを持って生活できます。
- 子育て支援が充実しており、医療費助成や保育施設の整備も進んでいます。
- リモートワークが普及したことで、仕事を続けながらうるま市に移住することも容易になり、都会と自然のバランスの取れた生活が可能です。
3位:八重瀬町
(令和2年:30,941人⇒令和6年:32,318人 増加数:1,377人/4年間 増加率:約4.45%/4年間)
- 丘や海に囲まれた自然豊かな環境でありながら、那覇市まで車で約30分とアクセスが良好です。 このため、都市の利便性と田舎の静けさを兼ね備えた生活が可能です。
- 那覇市に比べて家賃相場が安く、広い住居を確保しやすい点が魅力です。 また、商業施設や医療機関が充実しています。
- 子育て支援センター「ぴっぴ」やファミリーサポートセンターなど、子育て世代にとって住みやすい環境が整っています。
4位:名護市
(令和2年:63,554人⇒令和6年:64,659人 増加数:1,105人/4年間 増加率:約1.74%/4年間)
- 保育料と給食費の無償化、高校生までの医療費も無償化など、子育て世帯に対する支援が充実しています。
- 東シナ海、太平洋、羽地内海の3つの海に面し、豊かな自然環境を有しています。車で5分も走れば、海や山、川といった自然に触れることができ、生活環境も整っています。
- 那覇市など中南部都市圏に比較して、名護市の家賃は手頃となっています。例えば、2LDKや3LDKの部屋を6万円から借りることができます。
- 移住者と地元住民が交流できる場として、コミュニティパーク「ココノバ」が整備されています。
- 2024年5月5日、名護市の農産物6次産業化支援拠点施設「なごアグリパーク」がリニューアルオープンしました。「FARM&CRAFT(ファーム&クラフト)」をコンセプトに、地域の農産物を活用したグルメやお土産、体験プログラムを提供する食のテーマパークとなっています。
- 名護市と今帰仁村にまたがるゴルフ場跡地に、やんばるの大自然を活かした大型テーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」が、2025年夏の開業を目指しており、ジャングルの冒険をテーマにしたサファリライドやジップラインなどのアトラクションが予定されています。
5位:南風原町
(令和2年:40,440人⇒令和6年:41,325人 増加数:885人/4年間 増加率:約2.19%/4年間)
- 那覇市近郊のベッドタウンとしての利便性が高く、道路などのインフラ整備が進み那覇空港や北部の山原への交通アクセスも良く、通勤や生活の拠点として人気があります。
- 商業施設や賃貸住宅の増加により、生活環境が充実しており、医療費・給食費の補助や待機児童対策など、子育て世代への支援も強化が進んでいます。
2.【人口増加率で見ると?】
増加率1位:宜野座村
(令和2年:5,833人⇒令和6年:6,108人 増加数:275人/4年間 増加率:約4.71%/4年間)
- 沖縄本島北部に位置する宜野座村は、海と山に囲まれた美しい自然環境に恵まれており、ゆったりとした生活を求める移住者にとって理想的です。沖縄自動車道を使えば那覇市から車で1時間程度で、リラックスした環境を手に入れることができます。
- 高速インターネット環境も整っており、リモートワークが普及する中、都市部から移り住んで働ける場所として注目を集めています。
- 子育て支援が充実しており、保育園の整備や子どもへの手厚いサポートがあることが、ファミリー層の移住を後押ししています。
- 那覇市などの都市部に比べ生活コストが低めであることに加え、移住者を対象にした住宅支援や家賃補助などのサポートも行われています。若い世代に特に支持されています。
増加率2位:南城市 ※人口増加数1位となっています。
南城市は、増加数で1位となっています。そちらをご覧ください。
増加率3位:八重瀬町 ※人口増加数3位となっています。
八重瀬町は、増加数で3位となっています。そちらをご覧ください。
増加率4位:恩納村
(令和2年:10,869人⇒令和6年:11,312人 増加数:443人/4年間 増加率:約4.08%/4年間)
- 恩納村は、人気観光スポット「青の洞窟」をはじめ沖縄本島ウエストコーストのリゾート地として知られ、観光業が盛んです。関連するサービス業や宿泊業の雇用機会が、コロナ禍を明けてますます増加しています。
- 2024年7月1日の地価調査において、恩納村の住宅地の上昇率は全国トップの29.0%を記録しました。
- 那覇市から1時間強と中南部都市圏への通勤・通学も可能となっています。
- 美しい海岸線や豊かな自然環境が、都市部からの移住者にとって魅力的な生活環境を提供しています。特に、リモートワークの普及により、自然豊かな地域への移住が増加しています。
- 移住促進や子育て支援などの地域活性化施策も整っています。
増加率5位:中城村
(令和2年:22,157人⇒令和6年:22,882人 増加数:725人/4年間 増加率:約3.27%/4年間)
- 那覇市と沖縄市の中間位置するため、ショッピングなど都市部への移動が容易です。
- 沖縄自動車道を始め道路整備が進んでいるため、那覇空港や他の市町村へもアクセス良く、通勤・通学にも最適な場所となっています。
- 住宅開発も進み住宅価格が比較的手頃で、海辺にも近く緑豊かで静かな生活環境と都市アクセスの良さが両立していることがポイントです。
- 保育施設や子供向けの医療制度が整備され、子育て世帯にとっても安心できる場所となっています。
3.【人口減少数で見ると?】
ワースト1位:那覇市
(令和2年:317,625人⇒令和6年:310,353人 減少数:-7,272人/4年間 減少率:約-2.29%/4年間)
- 那覇市は、沖縄県の政治・経済の中心地となっているため県内で地価が最も高く、近年では建設費の高騰により、マンションの分譲価格や家賃が上昇し、新たに住宅を求める人々は郊外へ移住する傾向となっています。
- 若いファミリー世帯等の流出によって、出生数の減少と高齢化が進行しています。
- 移住者の視点から見ると、那覇市の中心部は地価や家賃が高騰しているため、住宅を求める際には周辺市町村も検討することが一般的となっています。
ワースト2位:沖縄市
(令和2年:142,752人⇒令和6年:141,526人 減少数:-1,226人/4年間 減少率:約-0.86%/4年間)
- 市内での宅地開発が進み、特に泡瀬地区などでは土地の余裕がなくなり、新たな住宅供給が難しくなっています。
- 那覇市と同様に中心市街地の空洞化が進む一方で、周辺市町村に人口が流出する「ドーナツ化現象」となっています。
- 宅地不足からファミリー世帯の流出となり、少子高齢化が進んでいます。
ワースト3位:嘉手納町
(令和2年:13,521人⇒令和6年:12,975人 減少数:-546人/4年間 減少率:約-4.04%/4年間)
- 嘉手納町は、嘉手納飛行場や嘉手納弾薬庫など約82%が米軍基地のため、住宅用地が限られています。特に家族向けの賃貸住宅が不足しており、若い世代が町内で適切な住居を見つけられず、他地域へ転出するケースが増えています。
- また、少子高齢化の進展によって、人口減少に影響を及ぼしています。
ワースト4位:久米島町
(令和2年:7,192人⇒令和6年:6,660人 減少数:-532人/4年間 減少率:約-7.40%/4年間)
- 進学や就職を機に若年層の転出が多く、それに伴って出生数も減少し続け、更に高齢化の進行に伴い死亡数が増加するといった離島ならでは現象となっています。
- 那覇市に、それほど遠くなく、海浜をはじめ魅力的な観光スポットや資源を多く有することから、遠くない将来脚光を浴びる日が来る。次の宮古島市になる要素は十分に持っています。
ワースト5位:与那原町
(令和2年:19,695人⇒令和6年:19,427人 減少数:-268人/4年間 減少率:約-1.36%/4年間)
- 与那原町は、町域面積5.2k㎡と全国的にも小さく、宅地供給もほとんどないことからファミリー世帯の流出となり、その結果少子高齢化が進展し人口減少傾向を迎えています。
4.まとめ
- 沖縄県内の市町村では、それぞれの地域独自の魅力や住みやすさがあります。
- このランキングを参考に、もし「ちょっと引っ越してみようかな」と思ったら、自分なりの指標を整理した上で検討してください。都会的な暮らしをしたい独身やカップであれば、那覇市や沖縄市でも安価な賃貸住宅はあります。
- しかし、ファミリーで移住するというならば、那覇市への通勤が必要な場合、南城市や八重瀬町、南風原町、中城村などといった地域が有効と考えます。
- 那覇市への通勤を気にしないファミリー層や沖縄のリゾート感を体感したい方々は、うるま市、名護市、宜野座村、恩納村などが満足いくと思います。
- お金はある収入に心配ない、ひっそりと離島暮らしがしたい、でもたまには那覇で遊びたいというならば、人口減少はしていますが久米島町も選択肢の一つになると思います。
- 貴方にあった沖縄の素敵な場所を見つけてください。貴方の生活スタイルにぴったりな場所が見つかると、さらに充実した沖縄ライフの日々が待っているはずです!