現在、私は予定もしていなかった賃貸マンションの建設に向けて取り組んでいます。その取り組みについて、ネットで公開していきます。
家族そろって沖縄への移住や転勤予定のある方は、是非参照していただき、ご意見いただけますと嬉しく思います。
Ⅰ 賃貸マンション建設の場所
賃貸マンション建設の場所は、私の実家跡地、那覇市字小禄159番地となります。
1.立地環境
・沖縄都市モノレール(ゆいレール)の奥武山公園駅から徒歩11分/約800m
・沖縄県庁まで奥武山公園駅から3駅・6分・230円、那覇空港まで3駅・7分・270円
・タクシーを利用しても県庁まで3.4km・9分、那覇空港まで約7分・3.0km、料金は千円程度
(※混雑時を除く)
・教育施設は、小禄小学校まで徒歩6分・約400m、鏡原中学校まで徒歩7分・約450m
・近隣商業施設:ファミマ徒歩2分・約180m、セブン徒歩8分・約550m、サンエー:徒歩4分・約290m、その他近隣のスーパー有り
・近隣の病院:小禄病院徒歩4分・約280m
・金融機関:沖縄銀行小禄支店徒歩4分・約260m、琉球銀行小禄支店徒歩5分・約350m、小禄鏡原郵便局徒歩7分・約500m
・近隣の公園:奥武山公園徒歩約11分・約800m、漫湖公園市民庭球場徒歩9分・約650m
2.土地利用規制状況
・都市計画における用途地域は、「第一種中高層住居専用地域」で、建ぺい率:60%、容積率:200%となっています。
・なお、「第一種中高層住居専用地域」とは、中高層住宅に係る良好な居住環境を保護するための地域であり、2階以下の低層部には500㎡以内の日常生活に必要な店舗や飲食店の立地は可能な地域となっています。
Ⅱ 【マーケティング調査】市場調査
1.【需要は?】那覇市の〝賃貸〟住宅事情
・総務省統計局により5年おきに実施される「住宅・土地統計調査」に基づいて、那覇市の住宅戸数の推移を見ると増加し続けており、平成30年時点で156,130戸となっています。平成30年の増加率は5.0%/5年間と平成25年の1.8%/5年間を上回っています。
・平成30年の空家数16,060戸は、平成25年16,020戸と比較すると若干増えていますが、ピーク時平成20年18,550戸と比較すると平成30年16,060戸と2,490戸減となっています。
・平成30年の空き家率は、過去20年間で最も低く、平成15年12.8%と比較すると平成30年10.3%と、2.5%縮小しています。
・過去5年における空き家の内訳を見ると、賃貸用住宅が最も多く、平成25年10,860戸から平成30年11,590戸へと730戸増・6.7%増/5年間となっています。
・空き家に占める賃貸用住宅の割合は、平成25年67.8%、平成30年72.2%と増加傾向にあります。
那覇市 所有関係別住宅数・その内訳の推移
・住宅所有関係別で見ると、平成25年から平成30年の5年間で持ち家戸数1,210戸の減に対し、民営借家6,750戸増となっています。
・その結果、持ち家率は3%弱小さくなり平成30年35.2%、民営借家率は54.4%に達しています。
・那覇市で持ち家を持つことは、地価や建設コストの高騰から極めて困難となっています。
・しかし、地価上昇の中でも賃貸住宅の増加により那覇市の世帯数は増加しており、行政・経済の中心地、那覇空港やモノレールなどの交通施設、生活利便施設の充実のなどの面から、県内の若者や県外からの移住者や転勤族、国内外の富裕層の二次的な住まいなどとして賃貸住宅の需要は根強い状況が伺えます。
那覇市 民営借家 建築時期別住宅戸数 沖縄県との比較
・平成30年民営借家の建築時期別について新耐震設計基準(1981年6月)を踏まえて見ると、沖縄県全体では1980年以前の民営借家は14.6%に対して、那覇市は21.1%(14,320戸)と5戸中1戸以上は少なくとも旧耐震設計基準となっています。
・旧耐震設計基準の住宅戸数は、賃貸用住宅の空き家戸数(11,590戸)を上回る値であり、この改善のためにも新設着工による住宅供給が重要となっています。
那覇市 借家の部屋数は?
・借家における室数(部屋)の割合を見ると、那覇市は、3室(3K・2DK・1LDK)が34.3%と最も多く、次いで2室(2K・1DK)21.0%、3番目に1室(1K・ワンルーム)19.5%、4番目に4室(4K・3DK・2LDK)18.4%と、5室(5K・4DK・3LDK)以上は全体の6.9%となっています。
・沖縄県と比較すると、2室以下の割合は沖縄県35.1%に対し那覇市40.5%と大きく、3室・4室の割合は沖縄県59.3%に対し那覇市52.7%と小さくなっています。那覇市は、5室以上を除くとファミリー世帯向けの割合が小さく、単身世帯・小世帯向けの割合が沖縄県より大きくなっています。
注)借家とは、民営借家の他、公営住宅や給与住宅(社宅など)を含みます。
那覇市 借家における世帯年収別構成比
・那覇市の借家における世帯年収の構成比を見ると、平成30年は平成25年と比較すると年収1,000万円以上の割合は変化がないものの、300万円未満の減少の一方で500万円~1,000万円の増加となっています。
那覇市 借家における家賃別世帯数
・那覇市の家賃別世帯数を見ると、単身世帯向けの賃貸住宅が多いことから「4~6万円未満」の世帯数が多くなっています。
・「8万円以上」になると、極端に少なくなっています。「8万円以上」のファミリー世帯向けの賃貸住宅が少ない点、また、この金額からは分譲マンション購入を検討するファミリーが多いことも予想できます。
・その一方で、「10万円以上」の家賃を払う世帯は、平成25年1,100世帯から平成30年2,480世帯と2.25倍と5年間で倍増しており、住まいの二次的需要(別荘的な利用)が影響していると考えられます。
2.【需要は?】那覇市の人口・世帯の動向
・国勢調査に基づく、那覇市の人口は、平成27年をピークに横ばい又は減少傾向にあるものの、世帯数の増加傾向は続いています。
・世帯数の増加率は、平成27年から令和2年6.51%増と、過去においても比較的高い伸びであり、これは、単身世帯など小世帯を対象とする住宅供給の成果とも言えます。逆に、ファミリー世帯向け住宅供給があれば、まだまだ人口増の可能性を秘めているとも言えます。
・1世帯当たり人員は、人口減少と世帯数の増加により2.14人と減少し続けています。
・那覇市の1世帯当たり人員別推移は、1人(単身)世帯と2人世帯の増加の一方で、3人以上世帯の減少が続いています。
・この要因は、家庭を持って子供が生まれたら地価の安いエリアで住宅を確保することと考えられますが、一方で、単身向けの住宅供給の多さに対して、ファミリー世帯向けの住宅供給の少なさも影響していると考えられます。
3.【需要は?】建設予定地:小禄エリアの人口・世帯数の推移
・次に、私が賃貸マンションを建設する那覇市の小禄エリア(字小禄及び小禄1丁目~5丁目の計)について、人口・世帯数の推移を見てみます(出典:国勢調査、令和4年のみ那覇市住民基本台帳)。
・小禄地域の人口は、小禄2~5丁目の土地区画整理事業により平成17年11.5%増/5年間、平成22年10.75%増/5年間と大きく伸び、その後は微増⇒横ばい、最近では微減傾向が伺えます。
・世帯数は、平成27年5%増/5年間を割り込んだものの、令和2年は6.49%%増/5年間、令和4年は7.75%増/2年間となっています。
・この勢い有る世帯数の増加率は、単身・小世帯を中心とする賃貸住宅の建設が大きく影響していると考えられます。この点から小禄エリアにおいても、ファミリー世帯向けの住宅供給があれば、まだまだ人口増は見込めるものと考えられます。
・1世帯当たり人員は、人口横ばい傾向と世帯数の増加により2.26人と減少し続けています。
4.需要があるから【地価】は上がる! 那覇市と小禄エリアの地価動向
・毎年7月1日時点に実施される沖縄県の「地価調査」によると、那覇市の住宅平均地価の推移は、平成24年頃から再浮上し、コロナ禍に入って上昇率は落ち着いているものの、その地価水準は平成バブルのピーク時に匹敵する値となっています。
・建設予定地の字小禄には、県の地価調査ポイントがないことから、毎年1月1日時点に実施される国の「地価公示」を踏まえて見ていきたいと思います。
・調査地点は「小禄三丁目」となります。その地価動向は、那覇市の平均よりも平成バブルの下落が遅く、その後の再浮上も平成27年頃と那覇市の平均より3年遅く、上昇率も緩やかな上昇となっています。
・小禄エリアは、根強い人気はなく、移住者にとっては穴場的エリアとなっています。
5.【供給は?】沖縄県及び那覇市の【貸家】着工動向
・国土交通省の「建築着工統計調査」に基づく、沖縄県の「貸家」に関する着工動向を見ると、2018(H30)年不動産融資における金融機関の不正問題、建設単価の高騰、更にコロナ禍の影響もあって、平成29年度以降着工戸数は減少し続けています。
・その減少幅は、ピーク時平成28年度の11,389戸に対し、令和4年度3,920戸と34.4%まで落ち込んでいます。
・なお、建築着工統計データは、総務省統計局「政府統計の総合窓口(e-stat)」より入手することができます。
・那覇市の「貸家」に関する着工動向を見ると、平成29年度3,075戸をピークに着工戸数は減少し続けており、令和4年度は876戸と平成29年度の28.5%にとどまり、沖縄県全体より縮小率が大きくなっています。
・次に、那覇市の貸家着工戸数について、県に占める割合を見ると、上記のグラフより20%台で推移していることがわかります。
・ピーク時の平成29年度27.1%から令和4年度は22.3%へと小さくなっています。
・沖縄県全体と那覇市の「貸家」着工増減率の推移を見ると、沖縄県は平成29年度以降減少し続けているものの、その減少率は落ち着き〝底〟を見せつつあります。
・一方、那覇市は、平成30年度以降減少し続け、令和4年度においても24.6%減と〝底〟が見えない状況にあります。
6.【供給は?】平成4年度 那覇市 床面積別「貸家」着工動向
・平成4年度における那覇市の床面積別「貸家」の着工戸数を見ると、40㎡台(1LDK・2DK相当)が最も多く、次に30㎡台(1DK相当)となっています。70㎡(3LDK)以上になると極端に少なくなっています。
・内訳で見ると40㎡台(1LDK・2DK相当)と30㎡台(1DK相当)で計62.9%に対して、70㎡(3LDK)以上は9.5%にとどまっています。